現金需要の変化と自動精算機のメリットとは

近年コンビニやスーパー、小売店や百均など自動精算機を導入する業界が増えてきました。
また、ホテルや旅館業でも導入する施設は増加しています。

ではなぜ自動精算機を導入する企業が増えているのでしょうか。
今回は自動精算機の機能、メリットについて記述していきます。

一般的な決済の割合と現金需要の動向

現在の日本ではどのくらいキャッシュレス決済が進んでいるのでしょうか?

一般社団法人キャッシュレス推進協議会「キャッシュレス・ロードマップ 2022」によると2020年の日本のキャッシュレス決済比率は29.8%でした。韓国や中国が80〜90%、米国やシンガポールも50%〜60%であるのに対しかなり低い数字を示しています。また、経済産業省の調べによると、2022年のキャッシュレス決済比率は36.0%(111兆円)でたった2年間でも大幅に数字が伸びていることがわかります。

日本で年々増加しているキャッシュレス決済ですが、依然として現金での決済が多くを占めていますが、未だ現金を利用している人のほうが多いということがわかります。

宿泊業界におけるキャッシュレス対応状況

日本旅館協会の調べでは、クレジットカード決済が可能な施設は全体で96.6%と高い数値を示しています。クレジットカード以外のキャッシュレス決済の対応状況は89.8%とクレジットカードに比べると劣ります。中国などのクレジットカードが普及していない国の受け入れを考えると、クレジットカード偏重の状況ともいえるので改善は必要でしょう。

現金を取り扱う理由

消費者側のメリット

データの通り日本では各分野でキャッシュレス化が進んでいることは確かですが、現金派の方もまだ多く存在することがわかりました。
利用者が現金を使う理由として様々な理由があるようです(ナビナビ保険調べ)。

・現金の扱いに慣れている、現金の方が管理がしやすいから
・キャッシュレスにすると浪費してしまいそうなため
・複数人での割り勘のため
・プライバシーの確保ができない
・現金しか使用できないお店が近隣に多いため

キャッシュレスはお金をどれくらい使ったのか分かりづらい一方で、現金で支払いを行うと持っているお金をすぐに把握できるという利点があります。また、クレジットカードの場合毎月いくら使ったのか把握しづらくお金が減っている感覚がなく使いすぎてしまうと考える人もいるようです。その点から管理がしやすく現金を使うことに慣れていると感じる人は多いようです。

さらにプライバシーの確保ができないという人もいます。現金であればそのものを盗まれない限り自分の資金を利用されることはありませんが、クレジットカードで個人情報やセキュリティ情報を盗まれた場合いくらでも悪用されてしまう可能性があります。セキュリティ面から現金を選ぶ方もいるようです。

事業者側のメリット

では事業者側で現金を取り扱う理由はどのようなものがあるのでしょうか。
経済産業省の調べによると以下のような理由が挙げられます。

・現状の運用(現金のみ)から変えなくていい
・決済手数料がかからない
・利用客からキャッシュレス決済にしてほしいという要望がない

キャッシュレス化が進んでいる日本でも現金を持ち歩かない方はかなりの少数で、現金のみの取り扱いでも特段困るような事例は起きないようです。また、キャッシュレス決済で発生する決済手数料を抑えかつ売上金がすぐに手元に入ってくるため現金のみを取り扱うことが多いようです。

また完全キャッシュレスへの移行は運用を大きく変えるため、かえって現場の方の負担へとなりかねません。「レジの業務が煩雑になった」「キャッシュレスを導入したことによってお客様とのやり取りが増えた」「端末機器が増えてレジ周りが狭くなった」「お客様側が使い方をわかっていない」など、キャッシュレス決済を導入することで生じる問題もあります。https://www.asahi.com/ads/start/articles/00400

現金精算機(自動釣銭機)の活用

まだまだ完全に無くならない現金需要ですが、現金を取り扱っていてはなかなか業務効率化を推し進めることができません。そこで近年増えているのが現金精算機の活用です。精算機のメリットを利用者・事業者の双方から解説します。

利用者のメリット

利用者側の自動精算機を利用するメリットは大きく3つです。

1つ目は支払いが簡単でシンプルであるという点です。従業員との会話を挟まず自身で簡単な操作から精算することが可能なため、利用者側にもストレスをかけずに支払いを完了させることができます。

2つ目に混雑時でも待ち時間を減らすことができる点です。レジやフロントが混雑している際に自動精算機があった場合従業員の人数に関係なく支払いを進めることができるため待ち時間の大幅な短縮に繋がります。

3つ目にスタッフに気を使わずに精算することができるという点です。対面での精算は行わないため自分のペースで支払いを済ませることが可能となります。

事業者のメリット

店舗側の現金精算機を導入する大きなメリットとしてはお釣りの計算ミスやトラブル、不正を防ぐことができるという点です。お釣りの計算を人が行うことでミスや間違いが起きてしまいます。それに対し自動精算機は機械が計算を行うためミスの回数が確実に減るとともに働き手の負担を減らすことが可能です。それに伴いフロントスタッフを別の業務に回すことも可能になるためホスピタリティの向上に繋がります。

また、非対面での現金取扱が可能である点もメリットです。24時間対応いつでもお金の計算からレシートの発行まですべて機械が自動で行なってくれるため大幅に人件費を削減することができます。非対面での受け渡しとなるため衛生的であると言えます。宿泊業界全体として人材不足が叫ばれている現状の大きな助けとなることは間違いないでしょう。

まとめ

昨今の日本では事業者のキャッシュレス対応は進んでいますが、利用者側の現金需要がまだまだ高いことが分かりました。自動精算機を導入することによって、現金の管理から人件費の削減まで様々なメリットを教授できることになります。これまでの業務をより効率化させていくためにも自動精算機を活用したセルフ決済を検討してみてはいかがでしょうか。

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