ADRとは?客室稼働率(OCC)やRevPARとの違いと算出方法を解説

ホテルに限らずあらゆる宿泊ビジネスでは、安定した集客を実現し経営を軌道に乗せるため確かなデータに基づいた経営戦略が不可欠です。

特にホテルで重要になるのが「ADR(客室平均単価)」「OCC(稼働率)」「RevPAR」の3つの指標です。

本記事ではこれらの用語の意味と役割を解説しこれらのワードが経営上どのように活用できるのかに触れていきます。この3つの指標はホテル経営の土台となる重要な指標であるため、経営者でなくとも宿泊ビジネスに携わる立場にあればぜひこの機会に理解を深めておくことをお勧めします。

また、ADR・OCC・RevPARを算出のためにはPMSが不可欠です。

ADRを自動算出できるホテルPMSはこちら!

ADR(客室平均単価)とは?

ホテルを開業するとき必要となる作業が、周辺ホテルの価格帯を把握し相場に見合った宿泊料金を設定することです。その際に料金設定のコンパスの役割となるのがADR(客室平均単価)。客室平均単価の正しい理解を身に着けておけば相場に対して妥当な宿泊料金を提供できるため、予約のとりこぼしといった機会損失を最小限に抑えることが可能となります。

ADRの役割

ADR(エーディーアール)とは、「販売した客室の平均価格」を意味します。英語の「Average Daily Rate」の頭文字を取っており、金額の単位は Dailyなので一日ごとに算出した値です。このADRの値の高さはホテルの収益をダイレクトに反映するため、宿泊施設ごとの業績指標としての役割も果たします。

通常、客室の宿泊料金はどの窓口から販売するかによって値段が多少異なります。例えば、同じ客室でも自社公式ホームページと各OTAでの販売額はキャンペーンの適用によって誤差が生じることもあります。

ADRはこういった料金差は関係ないものとし販売した全ての部屋の平均単価となるため、客室のパフォーマンスを計るツールとしても大いに役に立ちます。

ADRの算出方法

客室平均単価は「売上の合計金額÷売れた客室数」で算出ができます。売上の合計が100万円、売れた部屋数が50室のホテルAを例に計算してみましょう。

「売上の合計金額÷売れた客室数」の式に上の実績を当てはめると、

100万円÷50室=2万円

したがってホテルAのADR(平均客室単価)は2万円ということがわかります。

この計算からホテルAの現在収益から見ると、売れる客室は2万円の価値があるということになります。

ADRをホテル運営に活用するには

宿泊施設を開業するときに「適切な価格を設定する」ための必要な目安となるのがADR。周辺にある他の宿泊施設の客室単価はそのままエリアの相場を反映しており、同じエリア内にある競合のADRがおおよそ適切な価格設定といえるのです。

相場を度外視して価格設定してしまうと料金が高過ぎてお客さんが集まらない、あるいは安いせいで利益にならないという状況が起こり得ます。

したがって相場に合う妥当な料金提供をするためにもADRの意味は正しく理解しておきましょう。このADRの相場はホテルのコンセプトや立地条件によって異なるためなるべく類似の施設を選ぶのが良いと思われます。

OCC(客室稼働率)とは?

OCCは宿泊施設の「客室稼働率」を示したデータです。大手ホテルチェーンではこの稼働率を実績としてCMに起用していたりするので日本語にすると聞き馴染みがある言葉かもしれません。

ホテルの営業利益を最大化するためには客室単価を上げる他、この「客室稼働率」を意識しできるだけ多くの客室を稼働させる必要があります。そのうえでOCCは自社の客室がどのくらい利用されているかを把握するのに役立ちます。

OCCの役割

OCCは英表記「Occupancy Ratio」の略語で、Occupancyという単語は「占有」と訳されます。占有とはすなわちお客さんの利用を意味しており、日本語では「客室稼働率」と訳されます。

OCCは全ての客室に対して売れた部屋数の割合を示しています。ホテル運営において収益を上げるためには、できるだけ多くの客室を売り稼働率を上げていかなくてはなりません。一室ごとの宿泊料金を下げればその分客室が売れるため稼働率は上がります。

しかし、ただ闇雲に稼働率を上げればよいという話ではないのです。なぜなら稼働率を上げようとして宿泊料金を下げるとその分ADR(客室平均単価)も低くなるからです。

したがって、収益パフォーマンスを最大にするためには客室平均単価を意識してバランスのよい稼働率を維持することが求められます。

OCCの算出方法

OCC(客室稼働率)の計算式は「販売した客室数÷全ての部屋数」で算出ができます。

全ての部屋数が100室、販売した客室数が80室であるホテルBの場合を例に計算しましょう。「販売した客室数÷全ての部屋数」に値に当てはめると

80室÷100室=0.8

つまり80%がこのホテルBの稼働率ということです。稼働率が高いほど部屋の売れ行きが良いという判断ができます。

OCCをホテル運営に活用するには

行楽シーズンに観光地の宿泊施設の価格が軒並み上がることは肌感覚でお分かりになるでしょう。それは観光シーズンになると客室需要が高まり、価格をあげても稼働率が維持されるからです。

宿泊施設はそういった繁忙期のタイミングを見計らい宿泊価格を上げて増収に務めているのです。つまり宿泊施設を経営する際には開業エリアのオンシーズン、オフシーズンに合わせた稼働率見込みを検討し、適当な価格設定に活用するのが良いでしょう。

客室の価格も稼働率に影響を与えますが、ターゲットとなる客の属性も稼働率に影響することを忘れてはいけません。例えば外国人観光客が多いエリアにおいては長期滞在を見越したサービスを提供することで稼働率はグンと変わってきます。

RevPARとは?

ホテル経営において収益を最大化させるためにはADR(客室平均単価)とOCC(稼働率)の両方を上げることが最善の方法です。しかしどちらか一方を意識するだけでは経営の全体的なパフォーマンスは期待できません。

なぜならADRを上げようとするとOCCは下がってしまい、逆にOCCを上げるとADRは下がる関係性にあるからです。その両者を補ってくれるのが「RevPAR(レヴパー)」です。

RevPARとは?

RevPAR(レヴパー)とは、販売可能な全客室からの合計収益を指します。これは「ホテル全体の収益力」と言い換えられるでしょう。

ADRが販売した客室の平均単価である一方でRevPARは売れていない空室も含めた全客室の単価を示しています。

ホテルの売上が最大化するのは、集客が見込める適正価格で全客室をフル稼働させた時です。まさにRevPARはその状況を数値化したデータということです。

RevPARの算出方法

RevPARに2つの計算方法があります。①「売上の合計金額÷全ての部屋数」②「ADR(客室平均単価)×OCC(客室稼働率)」

全部で100室を持つホテルCに例を使って実際に計算してみます。一室1万円の部屋が70室売れたことにしましょう。

①の計算の場合
・売上の合計金額=1万×70室=700,000
・全ての部屋数=100室
よって、700,000÷100=7,000円

②の計算の場合
・ADR=1万円(売上金の合計金額÷売れた客室=700,000円÷70室でも計算可)
・OCC=70室÷100室=0.7(70%)
よって、ADR×OCC=1万円×0.7=7.000円

以上の計算によって、ホテルCは全客室を一室7,000円で提供すれば全ての部屋が売れる計算となり現時点での最大収益が見込めると捉えられます。

RevPARをホテル運営に活用するには

ADR(平均客室単価)とOCC(稼働率)はどちらも売れた部屋のパフォーマンス指標であり、空室を含めたホテル全体の収益数値ではないことに注意です。

ホテル経営が目指すべき所は、売上が見込める最大価格を客室に設定しその客室を多く売ることです。

RevPARは全ての客室が売れ得る最大の価格を表示してくれているため、ホテル経営の全体像を確認できます。経営状況をより正しく判断するためにRevPARを常に意識しておくとよいでしょう。

ADR・客室稼働率(OCC)・RevPARの活用にはPMSが不可欠

ここまで「ADR」「OCC」「RevPAR」のホテル経営に必要な3つエッセンスをご紹介しました。それぞれ意味さえわかれば計算自体はさほど難しいものではありませんが、その都度計算するのは大きな手間です。

Excelを用いて計算するにも手打ちによるミスや入力の労力を考えると効率的であるとは言えません。

そこでこれらの計算作業に大きく貢献するのが「PMS」です。集客状況と売上状況のデータを賢く経営に活用するためにPMSは欠かせないツールなのです。

PMSはこれらのデータ集計を自動で完結してくれるだけでなく、各データの推移を統計、分析までワンストップで行ってくれます。

HOTEL SMARTではサイトコントローラー連携で自動で ADR・稼働率・RevPARを算出可能。手間いらずやねっぱん!などの代表的なサイトコントローラーと既に連携しているため、日々の収益情報と顧客情報からADR、OCC、RevPARのデータを自動集計してくれます。

このデータ集計の自動化は計算の手間を省いてくれ、かつ正確なレポートの提供により正しい経営判断をリードするでしょう。HOTEL SMARTを使い料金プランの策定により多くの時間を割くことで効率性を重視したホテル経営を目指してみてはいかがでしょうか。

本記事ではこれらの用語の意味と役割を解説しこれらのワードが経営上どのように活用できるのかに触れていきます。この3つの用語はホテル経営の土台となる重要な考え方であるため、経営者でなくとも宿泊ビジネスに携わる立場にあればぜひこの機会に理解を深めておくことをお勧めします。

ADRを自動算出できるホテルPMSはこちら!

関連記事

TOP