
本記事は全国の宿泊事業者様に向けて、全国で注目を集める「宿泊税」の徴収に関して解説していきます。今回は、北海道での大規模な宿泊税導入トレンドと現場の運用課題についての徹底解説とあわせ、「HOTEL SMART」での宿泊税徴収・課題解決についてご紹介いたします。
目次
結論:北海道の宿泊税は2026年4月から開始!最大の特徴は市町村税との「二重課税」
北海道の宿泊税は、令和8年(2026年)4月1日の宿泊分より正式に導入が開始されました。北海道全域の宿泊施設を対象に一斉にスタートした本制度ですが、最大の特徴は、北海道が課す「道税」に加え、札幌市や函館市といった各市町村が独自に課す「市町村税」が上乗せされる「二重課税(重複課税)構造」にあります。地域によって税額や計算方法が大きく異なるため、宿泊事業者はきわめて複雑な実務対応を迫られることになります。まずは基本ルールを整理しましょう。
最終更新日:2026年7月
更新ポリシー:最新の正式情報は北海道庁の宿泊税に関するホームページをご確認ください。
北海道(道税)の基本税率と、主要市町村の上乗せ税額一覧
北海道における宿泊税の基本(道税単体)の計算方法と、各主要自治体に宿泊した際にかかる実際の「合算税額」は以下の通りです。定額制の段階課税を採用しているエリアが大半を占める中、ニセコエリア(倶知安町)のように定率制を導入・改定している自治体もあり、事業者は物件の所在地に応じた正確な設定が必要です。
【基本】北海道 宿泊税(道税単体)の税率
| 1人1泊あたりの宿泊料金区分 | 北海道 宿泊税額(道税) |
|---|---|
| 20,000円未満 | 100円 |
| 20,000円以上 50,000円未満 | 200円 |
| 50,000円以上 | 500円 |
【上乗せ】北海道内 各市町村ごとの宿泊税(合算税額)詳細一覧
| 対象市町村 | 1人1泊あたりの宿泊料金区分 | 総税額(市町村税 + 道税の合算内訳) |
|---|---|---|
| 札幌市 | 20,000円未満 | 300円 (市税200円 + 道税100円) |
| 20,000円以上 50,000円未満 | 400円 (市税200円 + 道税200円) | |
| 50,000円以上 | 1,000円 (市税500円 + 道税500円) | |
| 小樽市 | 20,000円未満 | 300円 (市税200円 + 道税100円) |
| 20,000円以上 50,000円未満 | 400円 (市税200円 + 道税200円) | |
| 50,000円以上 | 700円 (市税200円 + 道税500円) | |
| 函館市 | 20,000円未満 | 200円 (市税100円 + 道税100円) |
| 20,000円以上 50,000円未満 | 400円 (市税200円 + 道税200円) | |
| 50,000円以上 | 1,000円 (市税500円 + 道税500円) | |
| 旭川市 | 20,000円未満 | 300円 (市税200円 + 道税100円) |
| 20,000円以上 50,000円未満 | 400円 (市税200円 + 道税200円) | |
| 50,000円以上 | 700円 (市税200円 + 道税500円) | |
| 帯広市 | 20,000円未満 | 300円 (市税200円 + 道税100円) |
| 20,000円以上 50,000円未満 | 400円 (市税200円 + 道税200円) | |
| 50,000円以上 | 700円 (市税200円 + 道税500円) | |
| 釧路市 | 20,000円未満 | 300円 (市税200円 + 道税100円) |
| 20,000円以上 50,000円未満 | 400円 (市税200円 + 道税200円) | |
| 50,000円以上 | 700円 (市税200円 + 道税500円) | |
| 北見市 | 20,000円未満 | 300円 (市税200円 + 道税100円) |
| 20,000円以上 50,000円未満 | 400円 (市税200円 + 道税200円) | |
| 50,000円以上 | 700円 (市税200円 + 道税500円) | |
| 網走市 | 20,000円未満 | 300円 (市税200円 + 道税100円) |
| 20,000円以上 50,000円未満 | 400円 (市税200円 + 道税200円) | |
| 50,000円以上 | 700円 (市税200円 + 道税500円) | |
| 富良野市 | 20,000円未満 | 300円 (市税200円 + 道税100円) |
| 20,000円以上 50,000円未満 | 500円 (市税300円 + 道税200円) | |
| 50,000円以上 | 1,000円 (市税500円 + 道税500円) | |
| 音更町 | 20,000円未満 | 300円 (市税200円 + 道税100円) |
| 20,000円以上 50,000円未満 | 400円 (市税200円 + 道税200円) | |
| 50,000円以上 | 700円 (市税200円 + 道税500円) | |
| 倶知安町 | 20,000円未満 | 一律定率3% |
| 20,000円以上 50,000円未満 | 一律定率3% | |
| 50,000円以上 | 一律定率3% | |
| ニセコ町 | 5,000円以下 | 200円 (町税100円 + 道税100円) |
| 5,001円以上 20,000円未満 | 300円 (町税200円 + 道税100円) | |
| 20,000円以上 50,000円未満 | 700円 (町税500円 + 道税200円) | |
| 50,000円以上 100,000円未満 | 1,500円 (町税1,000円 + 道税500円) | |
| 100,000円以上 | 2,500円 (町税2,000円 + 道税500円) | |
| 上記以外の市町村 (上乗せなし地域) |
道税区分に準ずる | 100円 / 200円 / 500円 (上乗せなし・北海道の道税単体のみ徴収) |
※各自治体の条例改正の動きに合わせ、最新情報は必ず北海道宿泊税特設サイト等をご確認ください。
今回の導入により、これまで課税対象外だった民泊新法・特区民泊やゲストハウスなどの簡易宿所も一斉に義務化されています。そもそも「地方自治体ごとの違いや宿泊税の基本的な仕組み」について詳しく知りたい方は、過去のコラム「宿泊税とは?」のページもあわせてご覧ください。
内税・外税と現地徴収で事業者が直面する3つの運用課題
宿泊税の導入に伴い、宿泊事業者が日々の実務オペレーションで直面する課題は主に3つあります。特に北海道固有の「二重課税」と「段階/定率の混在」により、従来の手動管理では対応しきれないリスクが浮き彫りになっています。
① 内税か外税かで変わる|OTAごとの設定ミスとダブルブッキングのリスク
宿泊税の取り扱いは、予約サイト(OTA)によって「販売価格に含める(内税)」か「現地で別途徴収する(外税)」かの仕様が異なります。特に二重課税エリアでは、事前決済時の内税計算や外税設定が極めて複雑化し、設定を誤ると売上金額の不一致やゲストとの金銭トラブルを引き起こすリスクが高まります。
② 計算ミスが許されない|二重課税・料金連動による毎日の手動計算の限界
「道税」と「市町村税」の2つを同時に計算しなければならないため、日毎の宿泊料金(プラン料金)に連動してそれぞれの税額を算出する必要があります。子供料金の扱い、食事代や消費税を抜いた「素泊まり料金」の算出、さらには自治体ごとに異なる計算規則を手動で帳票へ仕分けるのは現場スタッフにとって過大な負担となり、計算ミスの温床となります。
③ 現地徴収の手間|フロントでの現金やり取りによるスタッフの業務負担
外税として現地徴収を行う場合、チェックイン時やアウト時にフロントで現金をやり取りする頻度が増えます。特に二重課税によって「300円」「400円」といった細かい中途半端な金額が発生しやすく、これはチェックインの混雑を招く原因となり、人手不足が深刻な宿泊業界において業務効率を大きく低下させる要因となります。
HOTEL SMARTでは、上記のような宿泊施設の課題を解決し、さらなる顧客満足度の向上と、収益の向上を実現する宿泊施設向けオールインワンシステムです。サービスの概要や導入事例、具体的な運用方法をまとめた資料をお配りしております。ご検討のお役に立てください!
宿泊税の計算・徴収を自動化!「HOTEL SMART」が選ばれる理由
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宿泊管理システム(PMS)である「HOTEL SMART(ホテルスマート)」では、物件や地域ごとに異なる宿泊税ルールをシステム上で柔軟に事前設定可能です。サイトコントローラー経由で取り込まれた予約料金から各種地方税データを自動計算・収集するため、北海道固有の「道税+市町村税」の複雑な合算計算や、定率3%(倶知安町など)の変動計算にもミスなく即座に対応できます。大人や子供などの人数区分ごとの課税設定はもちろん、外税として現地徴収が必要なケースでは、連携するセルフチェックイン機を導入することでフロント業務を完全非対面・自動化することも可能です。
さらに、弊社の決済機能「HOTEL SMART PAY(ホテルスマートペイ)」と専用の決済端末をあわせて導入いただくことで、現地での宿泊税徴収からPMSへのデータ反映までをすべて自動で完結できます。これにより、フロントでの現金手渡しや二重入力の手間が一切なくなり、キャッシュレスでスマートな自動徴収運用が実現します。仕訳された宿泊税データは自動的に「税」の料金科目として帳票に集計されていくため、毎月の自治体(北海道および各市町村)への報告・納付作業の工数を劇的に削減できます。
まとめ:複雑な北海道の宿泊税に向けて今から始めるシステム選定
今回は、北海道の大規模な宿泊税導入と二重課税について解説しました。「道税」に加えて各市町村ごとの「市町村税」が上乗せされる構造は、既存・新規を問わずすべての宿泊事業者にとって非常に大きなオペレーション負荷となります。直前になって慌てないためにも、二重課税の自動計算や内税・外税の出し分け、現地決済端末との自動連動に対応できるスマートなシステム構築を今から検討しておくことが重要です。実務の自動化による負担軽減と安心のクオリティ運営を目指しましょう。
