最新版|宿泊税・入湯税とは?ホテル・旅館が押さえるべき仕組み・課税地域・システム管理まで解説

宿泊税・入湯税は、自治体によって税額・課税(非課税)条件・開始日が異なるため、まずは「自施設が対象か」を自治体別に整理し、そのうえで徴収・免除(課税なし)・帳票まで運用設計するのが重要です。宿泊税は宿泊者が支払う税金の1つ、入湯税は鉱泉浴場の入湯に対して課税される地方税として扱われます。

最終更新日:2025年11月(本文の自治体一覧の基準日)
更新ポリシー:自治体の条例改正・税額改定・施行日の変更など、公表内容に変化があった場合は随時見直します。最新の正式情報は各自治体の公式発表をご確認ください。

民泊などの宿泊施設を始めるときは、様々な税金がかかりますが、宿泊税や入湯税について把握しておく必要があります。それぞれの税金の用途や特徴について、以下の2つの見出しから紹介しているので、ご覧ください。

宿泊税とは、ホテルや旅館など宿泊施設を利用する方が支払う税金の1つです。宿泊税は法定外目的の1種として定義されており、都道府県と市税から構成されているケースもあります。
宿泊税が導入されたのは、各地域の観光の活性化のためです。観光客が増えるなら自治体は税金収入が増え、より地域の活性化や必要な福祉などに利用できます。ただ、宿泊税は自治体によって課税免除の条件もあるので、全ての人が支払うわけではありません。

入湯税は鉱泉浴場が所在する市町村が、入湯に対して利用者に課税する地方税です。一般的には天然温泉と呼ばれるミネラル水を含んだ浴湯を意味する言葉であり、ホテルや旅館以外にスーパー銭湯や健康ランドなども含まれている税金です。
入湯税が導入されたのは、温泉の環境衛生施設を整備することも含まれていますが、消防署や装置、地下水、観光のイベントなどの整備に利用するためです。観光地をさらに楽しめるようにするための税金ですが、大体100〜150円と安く設定されています。

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本章の結論は、同じ「宿泊税」でも自治体により税額や非課税(課税なし)条件が異なるという点です。まずは自治体別の概要を一目で確認し、次に各表で詳細をチェックしてください(予定・検討中の表記がある自治体は、施行日や税額が変更される可能性があります)。

自治体別まとめ

自治体対象税額免除(非課税)開始日/施行参考リンク
東京都宿泊者宿泊税:10,000円未満課税なし/10,000円以上15,000円未満100円/15,000円以上200円
入湯税:150円
宿泊税:10,000円未満は課税なし平成14年10月1日から実施
大阪府宿泊者宿泊税:7,000円未満課税なし/7,000円以上15,000円未満100円/15,000円以上20,000円未満200円/20,000円以上300円
入湯税:150円
宿泊税:7,000円未満は課税なし2007年1月1日から実施
大阪府(令和7年9月1日以降)宿泊者宿泊税:5,000円未満課税なし/5,000円以上15,000円未満200円/15,000円以上20,000円未満400円/20,000円以上500円宿泊税:5,000円未満は課税なし令和7年9月1日以降
京都市宿泊者宿泊税:20,000円未満200円/20,000円以上50,000円未満500円/50,000円以上1,000円
入湯税:宿泊150円/日帰り100円
記載なし2018年1月1日から実施
金沢市宿泊者宿泊税:5,000円未満課税なし/20,000円未満200円/20,000円以上500円
入湯税:宿泊150円/日帰り100円
宿泊税:5,000円未満は課税なし2019年4月1日から実施
仙台市宿泊者宿泊税:6,000円未満課税なし/6,000円以上300円
入湯税:宿泊150円/日帰り70円
宿泊税:6,000円未満は課税なし2026年1月13日課税開始予定
倶知安町宿泊者宿泊税:一律宿泊料金の2%
入湯税:宿泊150円/日帰り70円
記載なし2019年11月1日から実施
小樽市・釧路市・北見市宿泊者宿泊税:20,000円未満300円(道税100円含む)/20,000円以上50,000円未満400円(道税200円含む)/50,000円以上700円(道税500円含む)
入湯税:宿泊250円/日帰り90円
記載なし2026年4月1日施行予定
福岡県宿泊者宿泊税:福岡市(20,000円未満200円/20,000円以上500円)/北九州市200円/それ以外の市区町村200円
入湯税:50円
記載なし2020年4月1日から実施
長崎市宿泊者宿泊税:10,000円未満100円/10,000円以上20,000円未満200円/20,000円以上500円
入湯税:宿泊150円/日帰り100円
記載なし2024年11月1日から実施
ニセコ町宿泊者宿泊税:5,000円未満100円/5,000円以上20,000円未満200円/20,000円以上50,000円未満500円/50,000円以上100,000円未満1,000円/100,000円以上2,000円
入湯税:宿泊150円/日帰り30円
記載なし2023年4月1日
常滑市宿泊者宿泊税:一律200円
入湯税:問い合わせ
記載なし令和7年1月6日
熱海市宿泊者宿泊税:一律200円(12歳未満の者は対象外)
入湯税:150円
宿泊税:12歳未満は対象外令和7年4月1日より実施
浦安市宿泊者宿泊税:1人100〜150円になる見通し
入湯税:問い合わせ
検討中検討中
横浜市入湯者(温泉)宿泊税:なし
入湯税:100円
宿泊税:なし記載なし
神戸市入湯者(温泉)宿泊税:なし
入湯税:宿泊150円/日帰り75円
宿泊税:なし1957年以降から実施
長野県宿泊者宿泊税:6,000円未満課税なし/6,000円以上200円(制度開始から4年目以降300円)宿泊税:6,000円未満は課税なし2026年6月1日施行予定
阿智村宿泊者宿泊税:一律定額(村税)200円/人泊(県税と合算徴収で、開始3年間は合計300円(県100+村200)、4年目以降は合計350円(県150+村200))記載なし2026年6月1日施行予定
宮城県宿泊者宿泊税:6,000円未満課税なし/6,000円以上200円(仙台市は市税200円+県税100円の合計300円)宿泊税:6,000円未満は課税なし2026年1月13日施行予定
広島県宿泊者宿泊税:6,000円未満課税なし/6,000円以上200円宿泊税:6,000円未満は課税なし2026年4月1日施行予定
札幌市宿泊者宿泊税:20,000円未満300円(道税100円含む)/20,000円以上50,000円未満400円(道税200円含む)/50,000円以上1,000円(道税500円含む)記載なし2026年4月1日施行予定
網走市宿泊者宿泊税:一律200円記載なし2026年4月1日施行予定
松江市宿泊者宿泊税:5,000円未満課税なし/5,000円以上200円宿泊税:5,000円未満は課税なし2025年12月以降施行予定
沖縄県宿泊者宿泊税:定率課税2%(上限2,000円/人泊)
市町村も宿泊税を課す場合は県0.8%(上限800円)+市町村1.2%(上限1,200円)の合計2%に内訳変更
記載なし記載なし公式HP
軽井沢町宿泊者宿泊税:段階定額(町税+県税〈予定〉の合算想定)
6,000円以上10,000円未満200円(町100+県100)/10,000円以上100,000円未満250円(町150+県100)/100,000円以上700円(町600+県100)
記載なし2026年6月1日施行予定公式HP

東京都

宿泊税・10,000円未満課税なし
・10,000円以上15,000円未満 100円
・15,000円以上 200円
入湯税150円
用途平成14年10月1日から実施観光の施策に関する費用に充てる

大阪府

宿泊税・7,000円未満 課税なし
・7,000円以上15,000円未満 100円
・15,000円以上20,000円未満 200円
・20,000円以上 300円
入湯税150円
用途2007年1月1日から実施国際都市としての発展と魅力を高めるための費用に充てる
宿泊税 (令和7年9月1日以降)・5,000円未満 課税なし
・5,000円以上15,000円未満 200円
・15,000円以上20,000円未満 400円
・20,000円以上 500円

京都市

宿泊税・20,000円未満 200円
・20,000円以上50,000円未満 500円
・50,000円以上 1,000円
入湯税宿泊150円 日帰り100円
用途2018年1月1日から実施国際都市としての発展と魅力を高めるための費用に充てる

金沢市

宿泊税・5,000円未満 課税なし
・20,000円未満 200円
・20,000円以上 500円
入湯税宿泊150円 日帰り100円
用途2019年4月1日から実施都市としての発展と魅力を高めるための費用に充てる

仙台市(2026年1月13日課税開始予定)

宿泊税・6,000円未満 課税なし
・6,000円以上 300円
入湯税宿泊150円 日帰り70円
用途2021年4月1日観光資源の魅力増進、観光地の整備や施策における費用に充てるため

倶知安町

宿泊税一律宿泊料金の2%
入湯税宿泊150円 日帰り70円
用途2019年11月1日から実施観光資源の魅力増進、観光地の整備や施策における費用に充てるため

小樽市・釧路市・北見市(2026年4月1日施行予定)

宿泊税・20,000円未満 300円(道税100円含む)
・20,000円以上50,000円未満 400円(道税200円含む)
・50,000円以上 700円(道税500円含む)
入湯税宿泊250円 日帰り90円
用途1957年以降から実施鉱泉浴場における環境整備や観光施設及び消防施設などの整備、また観光振興のための費用に充てるため

福岡県

宿泊税・福岡市20,000円未満 200円
・福岡市20,000円以上 500円
・北九州市 200円
・それ以外の市区町村 200円
入湯税50円
用途2020年4月1日から実施観光資源の魅力増進、観光地の整備や施策における費用に充てるため

長崎市

宿泊税・10,000円未満 100円
・10,000円以上20,000円未満 200円
・20,000円以上 500円
入湯税宿泊150円 日帰り100円 
用途2024年11月1日から実施持続可能な国際リゾート実現に向けた財源として導入

ニセコ町

宿泊税・5,000円未満 100円
・5,000円以上20,000円未満 200円
・20,000円以上50,000円未満 500円
・50,000円以上100,000円未満 1,000円
・100,000円以上 2,000円
入湯税宿泊150円 日帰り30円
用途2023年4月1日便利なまち、楽しめるまち、また行きたくなるまちにするために活用

常滑市

宿泊税一律200円
入湯税問い合わせ
用途令和7年1月6日旅行やビジネスを目的とした来訪者の環境整備と観光促進のため

熱海市

宿泊税一律200円(12歳未満の者は対象外)
入湯税150円
用途令和7年4月1日より実施観光促進と温泉の水質源保護のため

浦安市

宿泊税1人100〜150円になる見通し
入湯税問い合わせ
用途検討中

横浜市

宿泊税なし
入湯税100円
用途
温泉の保護のために導入

神戸市

宿泊税なし
入湯税宿泊150円 日帰り75円
用途1957年以降から実施温泉保護や観光の促進のため

長野県(2026年6月1日施行予定)

宿泊税・6,000円未満 課税なし
・6,000円以上 200円

(制度開始から4年目以降 300円)

阿智村(2026年6月1日施行予定)

宿泊税一律定額(村税)200円/人泊
県税と合算徴収で、開始3年間は合計300円(県100+村200)
4年目以降は合計350円(県150+村200)

宮城県(2026年1月13日施行予定)

宿泊税・6,000円未満 課税なし
・6,000円以上 200円

(仙台市は市税200円+県税100円の合計300円)

広島県(2026年4月1日施行予定)

宿泊税・6,000円未満 課税なし
・6,000円以上 200円

札幌市(2026年4月1日施行予定)

宿泊税・20,000円未満 300円(道税100円含む)
・20,000円以上50,000円未満 400円
(道税200円含む)
・50,000円以上 1,000円
(道税500円含む)

網走市(2026年4月1日施行予定)

宿泊税一律200円

松江市(2025年12月以降施行予定)

宿泊税・5,000円未満 課税なし
・5,000円以上 200円

沖縄県

宿泊税定率課税2%(上限2,000円/人泊)
市町村も宿泊税を課す場合は県0.8%(上限800円)
+市町村1.2%(上限1,200円)の合計2%に内訳変更
公式HPhttps://www.pref.okinawa.jp/kurashikankyo/zeikin/1003660/1036559/1036550.html

軽井沢町(2026年6月1日施行予定)

宿泊税段階定額(町税+県税〈予定〉の合算想定)。
6,000円以上10,000円未満 200円(町100+県100)
10,000円以上100,000円未満 250円(町150+県100)
100,000円以上 700円(町600+県100)
公式HPhttps://www.town.karuizawa.lg.jp/site/syukuhakuzei/17149.html

結論として、宿泊施設側は自治体の指示に沿って「徴収→(必要に応じて)免除対応→帳票・仕訳→納付」まで一連で設計しておくと、日々のオペレーションが安定します。宿泊施設のある地域によっては入湯税や宿泊税がかかるため、以下のポイントを押さえて運用してください。

結論として、宿泊税や入湯税は宿泊施設側が料金とあわせて徴収するケースが一般的です。利用者側は特別な手続きが不要な一方、宿泊施設は自治体の指示に従って料金に含めて価格提示する必要があります。

  • 予約〜チェックイン/チェックアウトまでのどのタイミングで税額を確定するか
  • 宿泊費と税(宿泊税・入湯税)を分けて表示・集計するか
  • 支払い方法(現金・クレジットカード・電子マネー等)に応じて、税の扱いを一貫させるか

支払い方法は現金での支払いやクレジットカード、電子マネーなどいろいろありますが、ホテル側の方針に合わせてお客様に提示してください。

結論として、免除・非課税(課税なし)の条件は自治体ごとに異なるため、施設の所在地ルールに合わせて「判定条件」と「記録方法」を決めておくことが重要です。例えば、宿泊料金の金額帯で課税なしとなるケース(東京都・大阪府など)や、年齢条件が明記されているケース(熱海市の12歳未満対象外など)が見られます。

  • どの条件で「課税なし」になるか(例:金額帯、年齢条件など)
  • 予約情報(人数区分・宿泊料金)と税計算の紐づけ
  • 課税なしの理由を帳票・管理記録に残せるようにしておく

免除・非課税の取り扱いは自治体の要件に従う必要があるため、運用開始前に自治体の案内や指定様式(ある場合)を確認し、現場で迷いが出ない状態に整備しましょう。

結論として、宿泊税や入湯税は宿泊費とは分けて集計できる形にしておくと、帳票作成や納付時の確認がスムーズです。これらの税金は租税公課に分類されるため、会計ソフトや仕分け表などに宿泊費用とは別に分類してください。

  • 領収書や明細で、宿泊費と税を区分して表示できるようにする
  • 月次・期間の集計(税目別、自治体別、人数区分別など)を取りやすくする
  • 自治体への報告・納付の作業が増えないよう、帳票の出力・確認フローを定型化する

会計ソフトにしっかり分類しておけば、税金を支払うときや領収書に記載するときもスムーズに行えます。宿泊施設側としては大事な点なので、しっかり明記しておきましょう。

実務の負担を減らすには、税額設定・課税/非課税条件・帳票集計を一元化できる仕組みづくりが有効です。運用の具体策まで一気に確認したい方は、こちらもあわせてご覧ください。
https://www.hotelsmart.jp/option/tax-management/

結論として、宿泊税と入湯税の両方が導入されている地域では、特別徴収や集計の手間が増え、現場負担が大きくなりやすい点に注意が必要です。特に運用が属人的になると、ミスや確認工数が増えやすくなります。

  • 宿泊税と入湯税が同時に発生する場合、特別徴収の管理が二重になりやすい
  • 税額は小さくても、利用者数が多いほど集計・帳票の負担が積み上がる
  • 価格表示や明細の説明が曖昧だと、問い合わせ増加につながる可能性がある

それぞれの価格は数百円程度、高くても1,000円ほどになりますが、年にたくさんの利用者が来るなら、積み重ねによる負担が増大します。

また、税金分の補填をしようとして宿泊施設側が値上げすると、利用者が減少する可能性もあり、結果的に収益が下がってしまう可能性もあるでしょう。税金負担が重くなると、利用者と宿泊施設側の要望に適っているのか、再検討する時期も来るかもしれません。

宿泊施設の管理システム(PMS)であるHOTEL SMART(ホテルスマート)では、物件ごとに宿泊税・入湯税の課税額が設定可能です。
サイトコントローラーから取り込まれた予約の宿泊費に対して各種地方税のデータを収集できます。
宿泊者の種類(大人、子供A、B、C、D)ごとに課税するかどうか、そしてその金額を設定できます。また、オリンピック期間などの課税しない期間の設定も可能です。仕訳された宿泊税・入湯税は帳票に「税」の料金科目とされて自動で集計されされていきます。
「一定金額で設定する」や「金額に応じて設定する」、「一定の割合で設定する」など地方の課税方法に合わせて設定することができるため、
全国の宿泊施設で対応することができます。

宿泊税と入湯税について内容を紹介してきました。それぞれの税金は各自治体によって設定されており、ホテルや旅館など施設を提供する側は徴収する必要があります。

観光地として栄えている東京や大阪、京都、福岡などの大都市は、すでに税金として設定されており、他の地域も導入を検討しています。宿泊税や入湯税を納めることで地域の観光をより活性化でき、街として魅力を向上できる期待がありますが、一方で宿泊施設や観光客の費用負担が大きくなる問題も抱えている実情です。

ただ、宿泊施設側は法律や条例で要求されている以上、しっかり税金を徴収する必要があります。会計ソフトや管理システムを構築して、しっかり税金を計算して納めることができるように取り組みましょう。

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